Redmineの詳細なインストール手順【必要なパッケージを全部掲載】

RedmineをLinux系のOSにインストールする方法です。今回はEC2上のAmazon Linuxで行いました。

Redmineの日本語公式ドキュメントに言葉足らずで意味不明な部分、必須なのに書いていないパッケージについて補足説明しています。


このページの内容に間違いがありましたら、@ts_3156までお気軽にご連絡ください(^_^)ノ なるべく早く訂正します。


Redmineのダウンロード


RubyForgeからダウンロードできます。

wgetコマンドを使う場合は下記のコマンドを実行してください。


% cd /tmp
% wget http://rubyforge.org/frs/download.php/75518/redmine-1.2.2.tar.gz
% tar zxvf redmine-1.2.2.tar.gz
% cp -r ./redmine-1.2.2 /usr/local/ # 自分の好きなディレクトリ

# ダウンロードしてきた不要なファイルを削除する
% rm -rf ./redmine-1.2.2
% rm ./redmine-1.2.2.tar.gz

Redmine(というかRuby関係全般)はバージョンが少しでも違うと動作しないことがよくあります。

このページの解説はRedmine 1.2.2(2011年11月13日時点での最新)を対象としていることにご注意ください。


yumで必要なパッケージのインストール


以下のコマンドを実行して、必要なパッケージをインストールしてください。

Redmineの日本語公式ドキュメントに書いていないものも多いですが、全て必須です。


% yum install ruby
% yum install ruby-devel
% yum install rubygems
% yum install rdoc # ただのドキュメントだから不要かも
% yum install mysql
% yum install mysql-server
% yum install mysql-devel
% yum install gcc
% yum install make
% yum install gcc-c++ # zlibパッケージも一緒にインストールしてくれます
% yum install httpd
% yum install httpd-devel
% yum install curl
% yum install curl-devel

※yumはパッケージ管理ツールです。yumは先に用意しておいてください。

※*develパッケージは追加開発用のパッケージです。一覧にあるものは全て必須です。


私の環境ではRuby 1.8.7を利用しました。少なくとも1.9系ではうまく動かないようなのでご注意ください。

既にインストールされている場合は何もしないので、とりあえず全部のコマンドを実行して大丈夫です。

MySQLとApache(httpdのこと)は既に設定されている前提で進みます。


rubygemsで必要なパッケージのインストール


さらに、rubygemsを利用して以下のパッケージをインストールします。


% gem install rake -v=0.8.7
% gem install rack -v=1.1.0
% gem install i18n -v=0.4.2
% gem install mysql # rubyからMySQLを使うために必須です。

※vオプションはバージョンの指定です。

※ruby関係のパッケージはバージョンが少しでも違うと動かないことが多いです。必ずバージョンを指定してください。


※「gem install mysql」に失敗した場合は、Cコンパイラとmakeがインストールされているか確認してください。上記のyumの手順を実行していればインストールされているはずです。


上記のパッケージ群は、厳密には、Redmineに不要なものもあるのですが、Redmineを実行するためのPassenger(ApacheでRailsアプリケーションを動かすためのモジュール)に結局必要になるので、 必ず全てインストールしておいてください。


データベースとデータベースユーザの作成


Redmineで使用するデータベースとデータベースユーザの作成は、Redmineの日本語公式ドキュメントに書いてある通りで大丈夫です。一応このページにも記載しておきます。


% mysql -u root -p # MySQLへのログイン

mysql> create database redmine character set utf8;
mysql> create user 'redmine'@'localhost' identified by 'パスワード'; # パスワードは変えてください
mysql> grant all privileges on redmine.* to 'redmine'@'localhost';
mysql> exit;

redmineというデータベースの作成、redmineというデータベースを操作するユーザの作成を行ないました。


続いて、RedmineからMySQLサーバを使うための設定ファイルを書きます。


% cd /usr/local/redmine-1.2.2 # 自分がRedmineを設置したディレクトリ
% cp ./config/database.yml.example database.yml
% vi ./config/database.yml

database.ymlで書き換えるのは以下の部分だけです。


production:
  adapter: mysql
  database: redmine
  host: localhost
  username: redmine # さっき作ったデータベースユーザ
  password: パスワード # さっき自分で決めたパスワード

セッションストア秘密鍵の生成


よく分かんないですが生成する必要があるみたいです。コマンドで一発生成できます。


% cd /usr/local/redmine-1.2.2 # 自分がRedmineを設置したディレクトリ
% rake config/initializers/session_store.rb # 厳密にこの通りに実行してください

※上記のコマンドは厳密に実行してください。「rake .config/~」のようにドットを付けると失敗します。


デフォルトのデータをデータベースに登録


この手順もRedmineの日本語公式ドキュメントと同じで大丈夫です。


% cd /usr/local/redmine-1.2.2 # 自分がRedmineを設置したディレクトリ
% rake redmine:load_default_data RAILS_ENV="production"

Redmineを実行するユーザの作成


この手順はRedmineの日本語公式ドキュメントと少し違います。

日本語公式ドキュメントではユーザの作成は行なっていません。たぶん、既に作成されていること前提で書いてあるのだと思います。


% cd /usr/local/redmine-1.2.2 # 自分がRedmineを設置したディレクトリ
% useradd redmine # ユーザの作成
% mkdir tmp public/plugin_assets # 1.2.2には既にあるので意味ないですが
% chown -R redmine:redmine files log tmp public/plugin_assets
% chmod -R 755 files log tmp public/plugin_assets

Redmineが正しくインストールできたか確認


WEBRick(Rubyで書かれたシンプルなテスト用Webサーバ?)で表示確認を行います。

WEBRickはテスト用なので本番環境では使うなと日本語公式ドキュメントに書いてあります。


% cd /usr/local/redmine-1.2.2 # 自分がRedmineを設置したディレクトリ
% ruby script/server webrick -e production & # バックグラウンドで実行
% curl http://localhost:3000/ # RedmineのHTMLが取得できることを確認

# WEBRickのプロセス番号を確認して強制終了
% ps x | grep ruby
% kill -INT プロセス番号

Redmineが正常にインストールできていたら、curlでHTMLが取得できるはずです。


Redmineを本番環境で動かすための設定


Redmineを本番環境で動かすためにはPassenger(RailsアプリケーションをApacheで動かすためのモジュール)をインストールする必要があります。Passengerのインストール方法は次回書きます。


Passengerに必要なパッケージも既に上記の手順でインストールされているので、後は日本語公式ドキュメントを見ながら簡単に設定することもできると思います。

Apache上でPassengerを動かす - 日本語公式ドキュメント


Redmineのその他の設定


実際に本番環境で動かす時でいいのですが、以下のような設定を行う必要があります。


この方法については次回以降書きます。


・Redmine管理者アカウントのパスワード変更

・ログローテートの設定

・SMTPサーバの設定

・Redmineのデータのバックアップ設定


これらの各種設定については、Redmine日本語公式ドキュメントに簡単なやり方が書いてあります。


Redmineのインストール - 日本語公式ドキュメント

Redmineを使い始めるための初期設定 - 日本語公式ドキュメント


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