re:Work - Guide: 委員会方式による採用意思決定

Googleが公開しているre:Work - Guide: Hire by committeeのざっくり翻訳です。


ざっくりなので、ところどころ意訳があります。また、翻訳の間違いがある可能性もあります。正確な情報を知りたい場合は原文をご確認ください。


Let's make work better
画像はここから引用




委員会方式による採用意思決定


委員会方式による採用意思決定を行うことで、多様な視点を取り入れ、客観的な採用を長期的に行うことができるようになります。



イントロダクション


re:Work - Guide: Hire by committee > Introduction


グーグルの採用プロセスには、採用委員会(採用の意思決定を行うための委員会)が組み込まれています。ある研究では、多様な意見を持つチームは、偏見の少ないより良い意思決定を行うことができるという結果がでています。この特徴は良い採用を行うための重要な要素です。グーグルでは、採用マネージャーはどんな候補者についても”No”と言うことができます。その一方で、採用マネージャーが採用したい候補者がいたとしても、一人の採用マネージャーだけで最終的な採用決定をすることはできません。採用の候補者は必ず、採用委員会でレビューを受けないと採用決定されることはありません。つまり、一人の採用マネージャーだけでは良い候補者を待ったり探したりすることができないような設計になっているということです。人材探しが長引いている時などは特に、採用マネージャーは募集職種を埋めようとしがちです。しかし、短期的な要求を満たすために要件を下げた採用をすることは、中長期的に見ると組織にとって良い結果にはなりません。採用委員会方式にすることで、グーグルにとって良い人材であり、会社とともに成長し、今はまだ存在しない役割を将来担ってくれるような候補者を選び出すことができるようになります。


採用委員会が有効なのにはいくつかの理由があります。その理由を具体的に挙げると下記の通りです。


採用プロセスにおける個々の無意識な偏見を減らすことができる


候補者がその職種と組織全体に合った人材であることを確かめることができる


・一人で候補者をレビューするよりも包括的なレビューを行うことができる


・採用プロセスにおける意図しない結果のばらつき(例:評価基準にばらつきのある面接者だったり、たまたま面接が良い評価だったり)を避けることができる



採用委員会を設立する


re:Work - Guide: Hire by committee > Set up a hiring committee


グーグルの採用委員会は、面接者を経験したことがあり候補者に求める属性を理解している、4〜5人のメンバーでいつも構成されます。この採用委員会は、同僚、マネージャーを含む様々なレベルの、職能上の枠を超えた、お互いの協働能力を評価できるようなメンバーが含まれるようになっています。会社の部署ごとにそれぞれの部署の候補者をレビューする採用委員会があるため、エンジニア採用委員会はエンジニアの候補者をレビューしますし、広告営業採用委員会は広告営業の候補者をレビューしますし、People Operations採用委員会は人事の候補者をレビューします。


面接者に練習と実践が必要なように、採用委員会の新しいメンバーにも練習と実践が必要です。グーグルでは、採用委員会のメンバーになってからの最初の3人の候補者は、新しいメンバーの練習期間中の候補者と見なされます。練習期間中、新しいメンバーは、採用委員会のディスカッションに参加するように促されます。その後で、より経験豊富なメンバーが、新しいメンバーのフィードバックや回答をレビューし、新しいメンバーの評価基準のすり合わせをサポートします。


あなたの会社で採用委員会を設立しようと思った時、あなたは下記の情報をほしいと思うでしょう。


過去の研究結果

・採用委員会は小さい方が、より効率的で、より意見がまとまりやすく、より良い結果となる


・奇数の人数で構成された委員会は、生産性が高く、異なる意見を持った少数を活発にさせるという意味で、競争上の優位性がある


・様々なバックグラウンドを持った採用委員会メンバー(例:専門分野、スキル、学歴、在職期間)は、ディスカッションの質を高めよりよい意思決定に導いてくれる。


採用委員会方式のメリット

採用委員会のメンバーになることは、下記のような理由で従業員に有益な経験となります。


採用委員会に参加することは名誉あることである。あなたは、採用委員会の議論に加わることで、直接的に組織の成長に貢献できる。また、面接者へガイダンスやフィードバックを提供する責任を与えられる。


採用委員会に参加することでネットワークができる。採用委員会は、様々なチームを超えたネットワークを作る非常に良い機会です。


採用委員会に参加することでより広い視野とより深い採用への理解を得ることができる。これらの要素は、組織の成長と組織に対する当事者意識の促進に重要です。



採用委員会が候補者レビューを行うために必要なコンテンツを集める


re:Work - Guide: Hire by committee > Assemble content for committee review


ある研究では、意思決定の質は、メンバー間に情報が平等に共有されている時により向上するという結果がでています。採用委員会において、情報が共有されないまま議論してしまうことを避けるために、採用委員会のメンバー全員に同じ情報へアクセスできるようにしてあげましょう。


候補者の面接結果をレビューするミーティングに先立ち、採用委員会のメンバーは候補者の情報を一通りチェックしておくべきです。チェックしておくべき情報は下記の通りです。


・候補者の履歴書/職務経歴書

・従業員へ評判を聞いた結果(もし社内に知人がいたりすれば)

・社内の人物からの推薦状(もしあれば)

・面接で行った質問と面接者からの面接結果フィードバック

・採用担当者メモ(面接者の特徴であったり、採用担当者が重要だと思った情報は何でも)


採用委員会は、下記の情報は考慮すべきではありません。


・他社からのオファー状況

・年収額


候補者の情報の確認が終わったら、ミーティングを開くよりも前に、採用委員会のメンバーは候補者に対する個々の委員会メンバーのコメントを記録しておくべきです。そうして、ミーティングが開始されてから、候補者につけられた個々のコメントを委員会メンバーに共有し、ディスカッションと熟考を開始しましょう。



候補者に点数を付け、提言を行う


re:Work - Guide: Hire by committee > Rate candidates and make recommendations


候補者に点数を付ける

採用委員会は、候補者の質だけでなく、面接者からの面接結果フィードバックの質についても議論します。候補者に点数を付ける、という言葉には、採用のついてのYes、Noを答えるだけでなく、その候補者がどれくらいのスキルレベルにあるのか議論するという意味も含んでいます。


採用委員会の最終的な結論

グーグルの採用委員会における採用意思決定は、コンセンサス(多数決ではない)によって行われます。ある研究では、最終的に満場一致となった議論は、その過程において議論がより綿密なものとなる傾向にあるため、最終的な意思決定の質が向上するという結果がでています。投票を行うと、次の3つのいずれかの結果になります。採用する、採用しない、もっと情報がほしいの3つです。最後のケース(もっと情報がほしい)になった場合、リクルーターは、将来のミーティングで再検討できるように、委員会のフィードバックを受け取り、もっと多くの情報を(追加のインタビューも視野に入れつつ)集めます。


フィードバック

効率的な採用プロセスを維持するための取り組みの一環として、面接者へフィードバックを与えましょう。採用委員会のメンバーの役割は、面接者へポジティブなフィードバックと建設的なフィードバックの両方を提供することです。ある研究では、同僚からのフィードバックはグループの意思決定を改善する有益な仕組みであるという結果がでています。このようなフィードバックは、面接者により良い面接を実施してもらう手助けとなるだけでなく、定常的にフィードバックを行うことによって、採用委員会のメンバー自身が将来のミーティングをより効率的に行うための手助けともなります。



参考リンク


re:Work

re:Work - Guide: Hire by committee


re:Work - Guide: 募集要項の書き方

re:Work - Guide: 履歴書をレビューする

re:Work - Guide: 構造化面接を実施する

re:Work - Guide: 委員会方式による採用意思決定

re:Work - Guide: 面接者をトレーニングする

re:Work - Guide: 候補者の応募体験を形作る


著者プロフィール
Webサイトをいくつか作っています。
著者プロフィール