『Lean Analytics』からのメモ。KPIにしてはいけない8つの指標について。
追うべき指標と追うべきでない指標の見分け方
Lean Analyticsには、追うべきでない指標(vanity = 虚栄な)と追うべき指標(actionable = 行動できる)の性質について、以下のように書いています。
追うべきでない(Vanityな)指標は、(数値の大きさから)楽しい気分にさせてくれる。しかし、あなたがどのように行動したらいいのかは教えてくれない。
追うべき(actionableな)指標は、進むべき方向を指し示してくれる。
つまり、「KPIは自分の行動につながるものでなくてはならない。ただ眺めるだけの指標には、何の意味もない」というわけです。
KPIにしてはいけない8つの指標
Lean Analyticsには、追ってはいけない代表的な指標として以下の8つが挙げてられています。
- ヒット数
- PV数
- 訪問者数
- ユニークビジター数
- フォロワー数/フレンド数/like数
- 滞在時間
- 集めたメールアドレス数
- ダウンロード数
順にその理由を書いていきます。
ヒット数
古くからあるが何の役にも立たない。
PV数
ヒット数よりはましだが、大した意味はない。
訪問者数
数百回訪れている一人のユーザーなのか、一回しか訪れない一人のユーザーなのか分からない。
ユニークビジター数
この数字だけでは、彼らが何をしたのか、なぜ立ち往生しているのか、なぜ去るのかが分からない。
フォロワー数/フレンド数/like数
代わりにアクション数を数えよう。何人のフォロワーがあなたの言ったことに従うのかを見つけ出そう。
(執筆者注: おそらく、蓄積した休眠ユーザー数ではなく、行動まで起こすアクティブなユーザー数を重視すべき、みたいな意味だと思います)
滞在時間
この数字はエンゲージメントのしょぼいバージョンです。サポートページでたくさん時間を過ごしているなら、それは悪いサインでもあります。
集めたメールアドレス数
何人の受信者が、そのメールで実際に行動するだろうか?
ダウンロード数
アプリストアの外では、ダウンロード数だけではライフタイムバリューにつながらない。代わりに、使い始めたユーザー数やアクティブユーザー数を測定しよう
じゃあ、どういう指標が「良い指標」なの?
Lean Analyticsには、追うべき指標の性質についても詳しく書いてあります。そこまで書くと長くなるので、ここでは簡単に書くにとどめます。
「良い指標」とは下記のような指標だそうです。
- 理解しやすいこと
- 比較できること
- 比率や割合であること
- 行動を変えてくれること
参考になるslideshareのスライド
Lean Analyticsの作者っぽい人が、Lean Analyticsについてのスライドをいくつかアップロードしています。
英語版の書籍に躊躇してしまう人は、まずスライドだけでも読んでみるといいと思います。
参考書籍
Lean Analyticsは、「どのように分析するべきか」について、特にスタートアップに焦点を当てて解説しています。私が知る限り一番詳細に書いてある書籍です。まだ英語版しかないのが残念ですが。
リーンスタートアップは有名なので日本語版もでています。Lean Analyticsにつながる考え方でありこちらもすごく参考になります。
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