コホート分析とは

コホート分析をサービス解析に役立てる方法メモ。


リーンスタートアップとかネットの資料のまとめメモです。



コホート分析とは


「自分たちが行った施策が、サービスにどのような影響を与えたのか」を可視化し、その結果を次の施策へフィードバックするための分析手法のこと。


コホート分析自体は古くからある分析手法の一つ。リーンスタートアップで紹介されたことで再注目されるようになった。リーンスタートアップではグラフによる可視化に焦点が当てられているが、元々の意味としてはグラフによる可視化までは含まない。


古くからある方の意味を知るためには、「身の回り」データからの発想(1) ~コホート分析で読めない未来を読め」この記事を読むと手っ取り早いです。



コホート分析(コホートグラフ)は、自分たちのサービスの現在の状況を「分かりやすく可視化」するためのツール。このツール自体が売上を上げてくれる魔法の道具じゃないことに注意。


リーンスタートアップで紹介されている = すぐ使わなくては!、みたいな考えに陥る人多いけど、既に便利な可視化ツールを持っているなら無理してコホートを使う必要はないと個人的には思います(^^)



コホートの分割方法


もちろん正解なんてないし、各サービスによって異なる。「リーンスタートアップ」や「Lean Analytics」では以下のような例が挙げられている。


  1. 登録する(acquisition)
  2. 使い始める(activation)
  3. 使い続ける(retention)
  4. お金を払う(revenue)
  5. 友達に広める(referral)

一例として、Rackhubでは下記のコホートに分けたらしい。(参考)


  1. 登録ユーザー(acquisition)
  2. クレジットカード登録ユーザー(activation)
  3. 試用rack所有者とコラボレーター(retention)
  4. 課金ユーザー(revenue)
  5. コラボレーターがいる課金rack所有者(referral)

再度になりますが、分け方の詳細に意味があるわけではないです。


各サービスごとに重要なユーザーステージを定義し、分かりやすく可視化し、行った施策の結果を次回に活かすことがコホート分析を使う最大の目的。



コホート分析を実際にやってみる


コホート分析と言っても、要は単なるグラフです。コホート分析をを理解するためには、実際に書いて試してみるのが一番手っ取り早いと思います。


testify

100%積み上げなのかどうか、上下が逆になっているかどうか、とかはどっちでもいいと思います。要は、分かりやすく可視化できていればOKです。


上記のコホートグラフでは、2013/9に登録ユーザー数が大きく伸びています。他の要素は同じ月には特に伸びていません。


もし、2013/9に登録ユーザー数を伸ばすような仮説を立て、それに基づく施策を実施した結果こういうコホートグラフになっているのであれば、その仮説と施策は正解だったわけです。


逆に、コホートグラフに何の反応もなかったり、他の要素が伸びていた(そんな幸運なこと現実にはないですが…)場合は、仮説が間違っていたということになり、新たな仮説を立てて、その仮説に基づく施策を実施すればいいわけです。



上記のコホートグラフを書くのに使ったcsvファイルをダウンロードできるようにしておきます。エクセルで、「面グラフ > 100%積み上げグラフ」を選べば、上記のグラフがそのまま書けます。

cohort.csv



まとめ


コホートグラフに基づき仮説を検証し、その結果を次の施策に活かす方法について書きました。


現実的には、施策の結果何の反応もなかったり、一時的には増加するけどその後元通りになったり、が大半だと思います…(^^) リーンスタートアップにはそういう時にどうするのか的な話も書いてあるので、よかったらご覧になってみてください。



参考書籍




参考リンク


身の回り」データからの発想(1) ~コホート分析で読めない未来を読め

Rackhubに見るリーンスタートアップの実践手法

Cohort analysis(エクセルでのコホートグラフの書き方)

Cohort analysis in SQL

HOW TO DO A RETENTION ANALYSIS

著者プロフィール
Webサイトをいくつか作っています。
著者プロフィール